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📊 Event Report

【株式会社Influencer Tech】多重下請けのエンタメ業界をクリーンに。原価公開とAI自動キャスティングで挑む「Weaver」の挑戦

VENTURE PITCH ONLINE
2025/12/18
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芸能に近づくほどアナログになる広告業界の「中抜き」と「闇」をクリーンにしたい

皆さん、はじめまして。株式会社Influencer Tech代表取締役の甲斐雄太と申します。本日はよろしくお願いいたします。本日は時間が限られておりますので、私たちが開発しているプラットフォームの実際のデモ画面を中心にお見せしながら進めてまいります。

私は埼玉県坂戸市の出身で、キャリアの初期からずっと広告業界に身を置いていました。Web広告やアドテクノロジーの領域は、この10年で目覚ましい技術的進化を遂げました。しかし、私がその後「インフルエンサーマーケティング」という、新しく注目され始めた領域に関わった際、同じ広告ビジネスであるにもかかわらず、芸能やエンターテインメントに近づけば近づくほど、その構造が極めてアナログであることに強い衝撃と課題感を抱きました。

何より、キャスティング会社や何重もの中間代理店が介在することによる「高額なマージン(中抜き)の搾取」という闇が存在していました。単にインフルエンサーを仲介・紹介するだけであるにもかかわらず、広告主は数百万、時には数千万円もの余分なコストを中抜きされているのです。

さらに、発注した後の「現場の業務」こそが極めて煩雑でした。テレビ番組でいう「台本(構成案)」の確認において、中間の業者が多すぎるがゆえに、Excelでの修正チェックが何往復も発生し、初校の確認だけで異なるExcelファイルが8個も作成されてしまうような状況が今でも当たり前に行われています。AIやデジタルで効率化が進むこの時代において、唯一「大人が多すぎるアナログな領域」がこのエンタメ業界です。

私たちは、この多重構造のマージン搾取を排除して取引を「クリーン」にし、発注後のアナログ業務をテクノロジーで完全自動化するために、インフルエンサーキャスティングプラットフォーム「Weaver(ウィーバー)」を開発し、提供しています。

国内25万人のインフルエンサーの「原価」を完全公開し、担当マネージャーへ自動発注

私たちのWeaverは、単なるインフルエンサーの検索やマッチングを行うツールではありません。キャスティング会社そのものをシステム内に集約し、AIエージェント化した「一気通貫のSaaS」です。広告主、広告代理店、芸能プロダクション、そしてインフルエンサーという、4つのステークホルダー別の専用機能を備えています。

プラットフォーム内には、日本国内で活動する約25万人ものインフルエンサーのデータベースが構築されています。広告主は、インフルエンサーのフォロワー男女比やエンゲージメント率だけでなく、市区町村レベルの地域データ、さらにはゲームなど流度の細かいジャンル別で高精度にターゲットを検索できます。

そして、Weaverの最も強力なブレイクスルーが「インフルエンサーの原価(ネット原価)の完全公開」です。

これまでブラックボックスだった「代理店がいくら上乗せしたか」「交渉の基準価格はいくらか」を透明化しています。Weaver上に表示される金額は、インフルエンサーへの実質原価に、私たちの仲介手数料15%のみを加算した極めて明瞭な価格です。従来の広告業界の慣習である30%以上のマージンに対して半額の水準であり、まさに「日本一安価でクリアなキャスティング」を実現しています。

さらに、発注プロセスも完全自動化されています。私たちは25万人のインフルエンサー(またはその所属マネージャー)のGmailアドレスをデータベース化し、システムと紐付けています。広告主は適切なテンプレートを選択するだけで、プラットフォームからマネージャーへ直接、適切な条件での発注メールを送信できます。代理店が手作業で行っていたメール送受信の山を、一瞬で終わらせることができます。

現在、大手クライアント様や大手プロダクション様を中心に導入が進んでおり、契約企業数は100社に迫る勢いです。本格的な営業を開始した先月からトラクションが急増しており、毎月約50社ずつ新規アカウントが開設されています。

NASDAQ上場を見据え、3000万〜2億円の最終資金調達ラウンドを開始

私たちはすでに、法務チェック特許や、LLMを活用してインフルエンサー向けの構成案(セリフレベルの台本)を作成する特許などを取得・出願しており、技術的な障壁も強固に築いています。

何より、インフルエンサーマーケティングにおける「発注後の業務プロセス(構成案チェックや進行管理)のSaaS化」を提供できているのは、国内外を見渡しても現在私たちWeaverのみです。これが他のマッチングツールに対する最大の差別化ポイントとなっています。

日本のインフルエンサー市場は急拡大していますが、この「アナログな中抜き構造」は日本国内に限った話ではありません。アメリカや中国など、グローバルなエンターテインメント・キャスティング業界に共通する「共通の闇」です。私たちはこの課題を世界レベルでクリーンにするため、国内だけでなく将来的にNASDAQでのIPO(上場)をロードマップに掲げています。

現在、2年後の上場に向けた最終ラウンドの資金調達を開始しており、チケットサイズ3000万〜最大2億円での出資パートナー、ならびにエンタメ業界の古い構造をテクノロジーで切り裂く志を共にする強力な事業パートナーを募集しています。ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

質疑応答・フィードバック

小川氏(コメンテーター):甲斐さん、ありがとうございました。インフルエンサーマーケティングにおける「原価公開」と「15%の明瞭手数料」というモデルは、既存の広告代理店やキャスティング会社にとって極めて驚異的な破壊力を持つアプローチですね。

ただ、このような業界のブラックボックス(闇)をオープンにすることは、既存の強力な権力を持つ代理店やメディアからの強い反発や圧力を受けるリスクはありませんでしたか?

坂田氏:おっしゃる通り、昔であれば営業すらさせてもらえずに潰されていた可能性が非常に高いサービスだと思います。そのため、サービスをローンチした初期の1年半はあえて大々的な営業活動を控え、株主やインフルエンサー、一部のクローズドなプロダクションとの連携を固める「ステルス状態」で土台を作りました。

現在、フジテレビ様や電通様といったエンタメ・メディアの巨大なプレイヤーでさえも、SNSや個人のインフルエンサーが持つ発信力の影響力を無視できなくなっています。今の時代、AIやデジタルの力で情報がオープンになる中で、古い慣習を隠し通すこと自体に無理があると判断し、私たちは「差し違える覚悟」でこの原価開示と明瞭会計に踏み切りました。

小川氏:なるほど、時代の変化のモメンタムを捉え、覚悟を持って踏み切られたのですね。競合としては、すでに上場しているトリドリや、他のインフルエンサーマーケティングツールが挙げられますが、ポジショニングの違いはどう定義されていますか?

甲斐氏:先行するトリドリ様などは、主に「簡易的なマッチング」に特化したプラットフォームです。また、他の検索ツールはインフルエンサーのリストアップはできても、実際の発注やその後の業務管理は「ユーザー自身で窓口を探して手作業で行う」という片肺飛行の状態です。

私たちは、25万人分のマネージャーの直接連絡先を内包した「AI自動発注」から、他のツールが一切手をつけていない「発注後のExcelのやり取り(進行管理・台本チェック)のシステム化」までをカバーする「完全一気通貫のAIエージェント」であるため、実質的な機能レイヤーにおいて既存ツールとは全く異なる立ち位置にいます。

小川氏:なるほど。発注後の進行管理のSaaS化までカバーしているのは、実務担当者にとって非常にメリットが大きいですね。トラクションも非常に出ており、今後のNASDAQに向けた成長が楽しみです。

甲斐氏:ありがとうございます。業界の古い構造を切り裂き、グローバルインフラへと育ててまいります。