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📊 Event Report

【株式会社CAPER】AIエージェントが月80時間の人事工数を削減!「全自動と全チェックの間」で知名度に悩むティアツー企業の採用力を劇的に高めるダイレクトリクルーティング支援「オープンシーク」

VENTURE PITCH ONLINE
2025/09/18
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待っていても良い人材は来ない。フォロー漏れとリソース不足に悩むダイレクトリクルーティングの致命的課題

皆さん、初めまして。株式会社CAPER代表取締役の山下俊と申します。よろしくお願いいたします。

私たちは、企業の採用における「人」の問題をAIエージェントで解決するスタートアップです。先ほどはエンジニア育成の素晴らしいお話がありましたが、私たちはその前段階である「採用」の領域に特化しています。

現在、多くの企業が採用において深刻なリソース不足に直面しています。大前提として、求人を出して待っているだけでは優秀な人材は絶対にやってきません。そのため、企業自らが候補者にアプローチする「ダイレクトリクルーティング(スカウト)」が必須となっています。しかし、中小企業やスタートアップはもちろん、大企業であってもとにかく採用担当者の手が足りていません。さらに、候補者の転職活動期間自体が長期化しているため、フォローアップすべきタスクや連絡の手数(個数)がどんどん増え、人事が対応しきれなくなっています。

これは私自身の過去の起業時の実体験なのですが、「この人を採用したい」と思ってX(旧Twitter)などで見つけた優秀な人材に連絡を取り、一度面談まで行ったことがありました。しかし、その後のフォローアップの連絡を入れるのを日々の業務の忙しさでついつい忘れてしまったのです。気づいた時には、その候補者はすでに他社への入社を決めてしまっていました。

このような「アプローチ後のフォロー漏れによる機会損失」は、採用の現場だけでなく営業の現場でも、多くの皆さんが少なからず経験しているのではないでしょうか。NotionやGoogleカレンダーにタスクを登録して一生懸命管理しようとしても、人間である以上、すべての候補者をきめ細かく追いかけ続けることは極めて困難です。この「人間ではやりきれない地道で丁寧なアプローチ活動」を代替するために、私たちはちょっと変わったAIエージェント「オープンシーク(OpenSeek)」を開発しました。

10以上のサイトから自律的にリストアップ。「全自動と全チェックの間」で人事をサポートする専属AI秘書

「オープンシーク」は、自社がくどきたい候補者をCSVなどで登録するだけで、AIがその後の煩雑なコミュニケーションを完全に代行・管理するサービスです。

さらに、自社に最適な人材を拡張するための「タレントプール拡張機能」も備えています。AIに対して「自社が今どのような人材を求めているのか」を自然言語で学習させると、AIが最適な検索条件を自ら構築します。そして、自社開発の「ディープリサーチ機能」により、インターネット上の10以上の主要求人サイトやSNSなどを横断的にクロールし、条件に合致する最適な候補者リストを自動で作成します。人事はそのリストを見て、タレントプールに追加するかどうかを判断するだけです。

プール構築後も、返信が来やすいタイミングや転職意欲が高まりそうなタイミングをAIがデータから特定し、最適な文面とスケジュールでアプローチを継続します。

ここで私たちが最もこだわったのは、AIにすべてのコミュニケーションを丸投げするのではなく、「全自動と全チェックの間(半自動)」の設計にした点です。現時点での生成AIの技術水準において、すべてのメッセージ送信を完全に自動化することは、ブランド毀損などのリスクがあり現実的ではありません。

そのため「オープンシーク」では、候補者の状況(ステータス)ごとに「今、どのような内容で連絡すべきか(例:面談日程の調整など)」の文面作成とタイミング管理はAIが完璧にお膳立てします。しかし、最終的な送信ボタンを押すのは人間です。人事は、AIが作成した精度の高い文面を確認し、クリックするだけで次々と送信タスクを完了させることができます。これにより、まるで人事に優秀な「専属秘書」が1人付いたかのような運用が可能になります。

人間の代わりにAIが毎月最大600時間分スカウト業務を働き続けることで、人事担当者の実務工数を月間約80時間も削減し、最も重要である「面談での口説き」や「候補者との直接的な対話」に人間のリソースを集中させることができます。

ARR3,000万円の高速立ち上げ。中堅ITコンサルやSIerなど「知名度は劣るが採用ニーズが強い」企業へ直撃

「オープンシーク」は2026年4月にローンチしたばかりですが、すでに約20社と契約を積み上げており、非常に速いスピードで導入企業での内定実績が出ています。現在、受注ベースでARR(年間経常収益)は3,000万円に達しており、来年9月にはARR3億円の達成を目標に掲げて事業を急拡大させています。

私たちのプロダクトが特に強烈に刺さっているのは、大手と競合する各業界の「ティアツー(業界第2集団)」のプレイヤー企業様です。特に、上流・中規模のSIer様や、中堅のITコンサルティング会社様など、年間の採用ボリュームは非常に大きいものの、業界トップ企業に比べるとブランド知名度がやや落ちるため、スカウトの返信率やダイレクトリクルーティング力に課題を抱えている企業様です。

知名度の高いトップ企業であれば、スカウトメールを送るだけで候補者が喜んで返信をくれますが、ティアツー企業はそうはいきません。だからこそ、AIエージェントによる丁寧でタイミングを逃さない徹底したフォローアップが、採用確度を上げる強力な武器になります。

実績としても、ビズリーチなどの既存の主要ダイレクトリクルーティング媒体と比較して、面談移行率は10%以上を維持し、採用の確然性(成果の出やすさ)においては既存媒体の約4倍という極めて高いパフォーマンスを叩き出しています。この強力なソリューションを、無料プランから、月額わずか5万円のエントリープランという、導入しやすい価格帯から提供しています。

2,000万人のデータを管理するプラットフォームへ。アナログな人材紹介会社を巻き込みビズリーチを超える

今後のロードマップとして、私たちはすでにウェブ上のオープンデータから約1,000万人分の人材データを検索・アプローチできる基盤を構築しています。しかし、私たちの野心はこれだけにとどまりません。

オープンデータの次にターゲットとしているのが、国内の「中規模・小規模の人材紹介会社(エージェント)」の統合です。実は、日本の人材紹介会社の多くは小規模で、その業務プロセスは今でも極めてアナログです。私たちは、これらの人材紹介会社に対して、AIを搭載した高機能なCRM(顧客管理システム)を「完全無料」で提供します。

これによって、紹介会社のアナログな候補者管理や企業とのマッチング業務をAIで自動化し、彼らの生産性を圧倒的に高めます。同時に、紹介会社が保有する非公開の求職者データが私たちのプラットフォームへと繋がることになります。

最終的には、オープンデータと人材紹介会社のデータを合わせて、日本国内で2,000万人規模の人物データを網羅する巨大なキャリアプラットフォームを構築します。このデータを背景に、私たちは「打倒ビズリーチ」「打倒リクルート」を掲げ、日本の採用・転職市場の覇権を握るプラットフォーマーへと成長していく計画です。

現在、私たちは資金調達活動を展開しています。すでにリード投資家の候補企業様とはお話をさせていただいておりますが、今回のラウンドから、次のステージや将来の大きな成長フェーズを見据えて追加投資ができるような規模感のある投資家様ともぜひお付き合いをさせていただきたいと考えています。

チームは私を含めて3名の極めて強固な布陣です。ビズリーチのテックリードや、Wantedly(ウォンテッドリー)のAI責任者を務めていた優秀なエンジニア陣が製品開発をリードし、私自身は2回目の起業という盤石の体制で挑んでいます。採用活動の生産性を劇的に変える私たちの挑戦に、ぜひ皆様の応援をよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

質疑応答・フィードバック

コメンテーター(福田氏):山下さん、素晴らしいプレゼンテーションをありがとうございました。非常に成長スピードが速く、事業の立ち上がりも明確ですね。AIエージェントが人事に代わってスカウトやお膳立てを全て行うというのは、ダイレクトリクルーティングが当たり前になった現在の市場ペインに非常に合致していると思います。

質問ですが、最近のX(旧Twitter)やLinkedInなどを見ていると、副業やキャリアアップを勧める怪しい自動送信と思われるDM(ダイレクトメッセージ)が大量に届くようになり、受け取る側も「あ、これはAIだな」と気づいて無視する傾向が強まっています。オープンシークから送信されるメッセージは、候補者から見てどのように届くのでしょうか。また、AI感(機械的な冷たさ)を排除するための工夫について教えてください。

山下氏:ご質問ありがとうございます。その点は、私たちがこのプロダクトを設計する上で最も重要視したポイントです。

結論から申し上げますと、メッセージはAIのバーチャルなアカウントから送信されるのではなく、導入企業の実在する人事担当者や役員の方の「個人アカウント」から送信されます。AIはあくまで裏側でその方の「エージェント(代理人)」として機能し、メッセージの文面作成やタイミング管理をサポートする役割です。

また、先ほどデモでお見せした通り、AIが自動でメッセージを直接候補者に発射するわけではありません。AIがその人の経歴や公開情報をディープリサーチし、最もパーソナライズされた(その人に響く)文面を最適なタイミングで作成します。人事がその内容を必ず画面上でレビューし、問題がないことを確認して送信ボタンを押すという「人が介在するステップ」を挟んでいます。これによって、AI特有の不自然さやスパム感を完全に排除し、候補者に対して「しっかりと自分を見て連絡をくれた」という温かみのあるアプローチを届けることができます。

福田氏:なるほど。実在の人事個人のアカウントから、AIによるパーソナライズされたドラフトを人間がチェックして送るわけですね。それであれば、受け手もスパムだと思わずに返信しやすくなりますし、ブランドを毀損する心配もありませんね。

関連して、この「人が介在する」というプロセスにおいて、人事担当者の日々の工数はどれくらい削減されるのでしょうか。サーチや文面作成は早くなっても、チェックや送信のフェーズで結局手間がかかってしまっては意味がありません。導入企業における具体的な定量的な導入効果(生産性向上)について教えていただけますか。

山下氏:定量的な効果としては、活発に採用活動を行っている企業様において、人事担当者1名あたり「月間約80時間」の業務削減が達成されています。

なぜこれほど劇的に削減できるかというと、人事が最も時間を取られる「誰に、いつ、どんな文面でスカウトを送るか」という戦略策定と下書き作成(汚せん立て)を、AIが各候補者のステータス(進捗状況)に合わせて自動で完了させているからです。

人事が画面を開くと、「本日アプローチすべき候補者」と「それぞれの候補者に合わせた個別のメッセージ案」がすでにすべて並んでいます。人事はそれらを上から順に確認し、修正があれば手元で微調整して「クリックするだけ」で次々とスカウトを送信できます。まさに「専属のAI秘書」が人事に張り付いて作業を行っているような状態になるため、スカウト業務全体の工数を約8割削減し、面談などの人間しかできないコア業務に時間を全集中できるようになります。

福田氏:月80時間の削減はインパクトが大きいですね。特に知名度の低い中堅企業(ティアツー企業)にとっては、採用のリソースそのものが足りない中で、このようなAIによる効率化とタイミング管理は死活問題に関わる強力なソリューションになると思います。

今回の資金調達についても、リード投資家に加えて将来のラウンドも見据えた投資家を募っているとのことですが、まさにビズリーチやリクルートなどの大手がいる市場において、紹介会社へのCRM無料提供からデータを巻き込むという戦略は非常に面白いですし、応援したくなります。ぜひ頑張って成功させてください。

山下氏:心強いフィードバックをいただき、大変励みになります。日本の採用市場のDXに向けて全力で取り組んでまいります。ありがとうございました。