フランスのAIスタートアップであるMistral AIが、Samsungより最大10億ユーロの出資を受けるための協議を行っていることがFinancial Timesにより報じられました。この投資が実現した場合、Mistralの企業評価額は約200億ユーロに達する見込みです。Mistralは1年足らずで120億ユーロから評価額を大幅に引き上げることになります。
Mistral AIは、急成長を続ける欧州のAI開発企業です。CEOのArthur Mensch氏は、2026年2月のインタビューにおいて、同年の年間収益が10億ドルを突破する見通しであると語っています。また、同社はMicrosoftとのパートナーシップを深めており、MicrosoftのAzureを通じてモデルを提供。金融やヘルスケアなどの規制環境下にある産業向けに、インターネット接続を遮断した「エアギャップ環境」でのモデル運用を実現しています。
今回の資金調達は、AI市場における競争優位性を確保するためのインフラ強化が主目的です。Mistralは、NVIDIAの最新GPU「Vera Rubin」チップを数千基規模で導入するなど、コンピューティングキャパシティの拡充を急いでいます。一方でSamsungは、世界有数のメモリーチップメーカーとしての立場を強化しており、AnthropicとのAIカスタムチップ製造協議を含め、AIエコシステム全体への関与を急速に拡大しています。