サイバーセキュリティ大手のProofpoint社は、ランサムウェア被害の動向に関する最新の調査レポートを公開しました。世界中の953社を対象にした本調査により、ランサムウェアの被害を受け身代金を支払った企業の3分の1以上が、その後再び恐喝を受けている事実が明らかになりました。この結果は、身代金の支払いが更なる犯罪を誘発するという、セキュリティ専門家が長年警告してきた懸念を裏付けています。
レポートでは、ランサムウェア攻撃が従来の「支払いを済ませれば攻撃が終わる」という単一の取引から、より組織的かつ長期的な脅威へと変質していることを指摘しています。攻撃者は、金銭を支払わせた後も盗難データを人質として保持し、それを公開すると脅すことで、被害企業から繰り返し搾取を続ける手法を強化しています。
調査結果の背景には、市場調査会社Klueやヘルスケア企業Change Healthcareなど、身代金支払い後も二次被害に見舞われた過去の事例があります。また、法執行機関によるランサムウェアグループ「LockBit」の摘発時にも、身代金が支払われた後も被害者の盗難データが攻撃者のサーバーに長期間保管されていた事実が確認されており、犯罪グループとの交渉が成立しない実態を浮き彫りにしています。
Proofpoint社は、ランサムウェアグループとの「誠実な交渉」は不可能であり、身代金の支払いは攻撃者の経済的インセンティブを強めるだけであると結論づけています。同社は企業に対し、安易な支払いに頼るのではなく、被害を未然に防ぐための抜本的なサイバーセキュリティ防衛体制の再構築を強く推奨しています。