皆さん、こんにちは。株式会社remental代表の佐藤 利音と申します。本日はよろしくお願いいたします。
私たちは、「メンタルヘルスによる機会損失をゼロにする」というミッションを掲げ、メンタルヘルスケアおよび心のパーソナルケアをサポートするプラットフォームを展開しています。
現代はストレス社会と言われており、生涯を通じて心の病にかかる確率は「5人に1人」に上るとされています。実際に精神疾患に悩む方や、仕事などを通じてストレスを感じる方は増え続けていますが、メンタルヘルス領域における予防段階での有効なソリューションはまだ十分に存在していません。私たちは、この課題に対して、メインプロダクトであるオンラインカウンセリングサービス「気持ち(KIMOCHI)」や、感情分析共有サービス「心シェア」を提供しています。
「KIMOCHI」は、昨年「サブスク大賞」にて表彰していただくなど、高い評価をいただいております。おかげさまで登録ユーザー数は現時点で1万2,000名を超え、セッション満足度は96%以上という極めて高い水準を維持しています。ご利用者の約7割は20代から40代の女性で、ご自身のキャリア、恋愛、ライフスタイルにおける複合的な悩みの解決にご利用いただいています。
日本において、カウンセリングはまだ「非常に深刻な状態になってから受けるもの」というネガティブなイメージを持たれがちです。しかし私たちのサービスは、最短30分の隙間時間から、スマホで今すぐ相性の良いカウンセラーを見つけてセッションを受けられます。ご利用いただいているユーザーの多くは、深刻な治療というよりは、エステやジムに通うような感覚で、定期的に心を見つめ直し、メンテナンスする習慣として日常生活に取り入れています。
サービスの品質を担保する最大の強みは、所属するカウンセラーの質にあります。私たちは、国家資格である「公認心理師」の保有者のみが所属できるプラットフォームを構築しています。これにより、ユーザーは誰もがいつでも質の高いセッションを受けられます。
また、昨今はAIによるカウンセリング代替が注目されていますが、私たちは「カウンセリングのセッション自体はAIで代替すべきではない」と考えています。心の領域は人対人の対話にこそ本質的な価値があり、機械的な代替には深刻なリスクが伴うためです。一方で、カウンセラーの「裏側の業務」においては、AIが非常に大きな役割を果たします。
具体的には、ユーザーが作成する日記やセッションの音声テキストをもとに、AIが感情分析を行い、深刻な状態を検知した際のアラート発信やカルテ作成を支援します。これにより、カウンセラーはサイドのカルテ作成業務をAIに代替させることができ、人間が最も付加価値を出せる「対面での寄り添いや対話」にすべてのリソースを集中させることが可能になります。この「人対人のセッション」と「AIによる裏側支援」のバランスが、私たちのテクノロジーの活用法です。
私たちのビジネスモデルは、相談を受けたいユーザーとプロのカウンセラーをマッチングするプラットフォームモデルです。
今後の成長戦略として、今年の1月から「企業向けB2Bプロダクト」の提供を開始しました。従業員の心の状態を測るパルスサーベイや企業研修、オンラインカウンセリングを包括して提供し、企業の健康経営を支援しています。3月の2B向け本格始動に向けて、現在数多くの企業と準備を進めています。
直近のロードマップとしましては、6月を目処に資金調達を予定しており、年末までには登録者数10万人の達成を目指しています。そして将来的には、このオンラインカウンセリングや感情共有サービスを通じて蓄積される「感情データ(気持ちデータ)」や行動ログを多角的に利活用する構想を持っています。
単なるメンタルヘルスの相談窓口に留まらず、ユーザーの毎日の「気持ち」のデータに基づいて、EC(パーソナライズされた商品の提案)やツーリズム(心の回復に最適な旅行プランの提案)、医療、教育、エンターテインメントへと繋げていくプラットフォームの構築を目指します。例えば、誰もが心から元気になれるテーマパークのような世界観を、データとテクノロジーで一人ひとりにご提案できる未来を創りたいと考えています。本日は業務提携や資本提携、PoCの検証をご支援いただけるパートナーの皆様とお会いできることを楽しみにしております。ありがとうございました。
中澤氏(コメンテーター):ありがとうございました。メンタルヘルスを治療としてではなく、エステやジムのように日々のメンテナンス習慣として捉え直すことで、初期のハードルを大きく下げている点が素晴らしいトラクション(顧客獲得)に繋がっているのだと感じました。質問が2点あります。1点目は、プラットフォームに所属するカウンセラーを国家資格である「公認心理師」のみに厳選されているとのことですが、彼らの獲得やモチベーションの維持をどのように実現しているのでしょうか? 2点目は、すでに1万2,000名ものユーザーをどのように獲得したのか、また今後の10万人規模に向けた集客の施策について教えてください。
佐藤氏:ご質問ありがとうございます。まず1点目の公認心理師の方々の獲得についてですが、基本的には私自身が直接心理師会のスーパーバイザー(指導的立場の方々)と人間関係を築くという、徹底した泥臭いコミュニケーションを行っています。指導層の信頼を得ることで、彼らの門下生や優秀な若手をご紹介いただくという、足を使った人的なネットワーク構築が基本にあります。それに加え、カウンセラー側にとっても有益なメリットとして、プラットフォーム内で質の高い「研修や教育プログラム」を受けられる仕組みを構築しています。心理職にはポイント更新などの資格維持要件があり、日々の学習が必須となりますが、私たちのサービスに参加することで実務を行いながら高度な研修を受けられる仕組みを提供しているため、優秀なプロフェッショナルが自然と集まるコミュニティとなっています。
中澤氏:なるほど。ただの仕事のマッチングだけでなく、彼らの教育・キャリア支援のメリットをプラットフォームが提供しているからこそ、強固なリレーションが保たれているわけですね。
佐藤氏:はい、その通りです。そして2点目のユーザー集客についてですが、これまでの1万2,000名の獲得は、主にユーザー同士の「口コミ(オーガニック)」やSNS上のバイラル効果によるものです。感情分析ツールの「心シェア」を日記感覚で利用するユーザーが、そこから自然に「気持ち」に流入する導線が作れています。今後はB2B経由での従業員送客に加え、Web広告やマーケティング施策を本格化させることで、年末の10万人目標に向けて一気にスケールしていく予定です。
中澤氏:カウンセリングはAIで代替せずプロの人間が行い、裏側のカルテ作成や感情変化の検知などの分析をAIが拡張するというバランス感覚が非常に理に適っていると感じました。今後の成長を応援しております。
佐藤氏:ありがとうございます。心のパーソナルケアを通じて、人々がより自分らしく元気に生きられる社会を築いてまいります。