バッテリー材料を手がけるスタートアップ企業のSilaは、ワシントン州モーゼスレイクにある製造拠点の拡張資金として、新たに3億ドルを調達したことを発表しました。今回の資金調達により、同社は電気自動車(EV)10万台分以上の供給を可能にするアノード材料の生産体制を構築します。
Silaは、高性能なリチウムイオンバッテリー用アノード材料を開発する企業です。同社の創業者兼CEOであるGene Berdichevsky氏は、Teslaの初期メンバー(7人目の従業員)として知られています。15年に及ぶ研究開発を経て、シリコン炭素ベースのアノード材料を市場に供給しており、現在は自動車メーカーやコンシューマーエレクトロニクス企業、ドローンメーカー、衛星企業などを顧客に持っています。
現在主流のリチウムイオンバッテリー用黒鉛(グラファイト)アノードは、サプライチェーンの約4分の3を中国企業が占めています。Silaの材料は、これに代わる選択肢として供給量を拡大することが期待されています。今回拡張される工場では、従来の黒鉛アノードと比較して最大40%多くのエネルギーを蓄え、かつ高速充電が可能なシリコン炭素アノードを年間数十ギガワット時規模で生産する計画です。また、EV市場だけでなく、AIデータセンター等で需要が拡大するグリッドスケールのエネルギー貯蔵システム向け市場への展開も視野に入れています。
今回のラウンドは、Atreides ManagementとSutter Hill Venturesが主導しました。また、8VC、Bessemer Venture Partners、Matrix Partners、およびT. Rowe Price Associates Inc.が運用するファンドや口座が参加しています。