ニュージーランドの海洋技術企業であるVessevは、水中翼(ハイドロフォイル)技術を搭載し、航行中に水面から完全に浮上する電動フェリーを発表しました。この技術は、従来の船舶に比べてエネルギー効率を高めると同時に、乗客にとってスムーズで快適な移動体験を提供することを目的としています。
今回発表されたフェリーは、高速航行時に船体を浮かせ、水との抵抗を最小限に抑える構造を採用しています。電動推進システムを搭載し、排出ガスゼロを実現しました。波の影響を受けにくい設計により、海面の上を滑るように飛行する感覚に近い航行を実現した点が特徴です。
水中翼技術の主な利点は、走行抵抗の低減にあります。これにより、少ないバッテリー容量でも効率的な移動が可能となり、電動化における「航続距離」と「重量」の課題解決に寄与します。また、船体が海面から浮き上がることで、従来のフェリーに特有の揺れが低減されます。
Vessevは、本技術を商用海上交通網へと統合することを目指しています。都市部における通勤手段や観光地間の移動を、よりクリーンで効率的なものへと変革し、次世代の海上輸送標準としての普及拡大を推進していく方針です。