米国の大手通信事業者T-Mobileが、同社のネットワークに侵入を試みた中国関連のハッカー集団を排除するため、物理的な通信ケーブルを切断するという措置を講じたことが報じられました。これは、増大する国家主導のサイバー脅威に対し、通信インフラ事業者が物理的防御を含めた極めて厳しい対応を迫られていることを示しています。
今回の対応は、ソフトウェア上のパッチ適用や論理的なアクセス遮断だけでは、高度な標的型攻撃による潜伏や追跡を完全に防ぎきれないと判断されたために行われました。ハッカーの活動範囲を物理的に隔離することで、情報の流出やさらなるネットワーク侵入を阻止することが狙いです。
通信ネットワークにおけるセキュリティ対策において、今回の「物理的な切り離し」という判断は、論理的なセキュリティ対策が機能しない、あるいは侵害が深刻である場合における最終手段としての有効性を物語っています。今後、各国の通信インフラは、国家レベルのサイバー工作活動に対し、論理と物理の両面からより強固な監視および防衛体制の再構築が求められるでしょう。